インドネシア語を知る
10のこと

日本語と似ている点も多くあるインドネシア語ですが、実は2023年には『ユネスコの公用語』として公式認定されており、 その地位と重要性に注目が集まっています。 

今後さらにインドネシアの言語と文化は普及していくと考えられるため、インドネシア語の習得はより大切になります。 

日本語話者にとって比較的簡単と言われるインドネシア語ですが、 インドネシア語の特徴や日本語との共通点・相違点について理解し、いち早く習得しましょう! 

インドネシア語は商人の言語だった

インドネシア語の起源は、スマトラ東海岸およびマレー半島に住む商人が交易用語として使っていた「ムラユ語」です。 

インドネシア語は、600以上言語があると言われているインドネシアにおいて公用語として使用されています。 

②インドネシア語の文字

インドネシア語はアルファベットで表記します。 

英語と同様にローマ字26文字で表しますが、発音は異なるため注意が必要です。 

アルファベットで表記される点は、日本語話者にとって馴染みやすいですね! 

インドネシア語は発音が簡単なため、真面目に3か月程勉強すれば、コミュニケーションができるようになります! 

アー 
べー 
チェ― 
デー 
エー 
エフ 
ゲー 
ハー 
イー 
ジェー 
カー 
エル 
エム 
エン 
オー 
ぺー 
キー、キュー 
エル 
エス 
テー 
ウー 
フェー 
ウェー 
エクス 
イェー 
ゼッ(ト) 

インドネシア語の母音は6種類

インドネシア語の母音は6種類だけです。 

ただし日本語と異なる2種類の「 e 」の発音に注意しましょう。 

e’ 
アー イー ウー エー ウー(曖昧音) オー 

※通常インドネシア語の文章では「 e’ 」と「 e 」が区別されて表記されることはありません。 

そのため「 e 」の発音は一つ一つ覚える必要があります。 

④子音はローマ字読みと同じルール

インドネシア語の子音は、日本語のローマ字読みのルールとほとんど同じです。 

これが日本語話者にとってインドネシア語が覚えやすいと言われる所以かもしれません。 

しかし下記のような日本語のローマ字読みと異なる読み方もあります。 

1:子音の「c」は、「チャ」行の発音 

例)cepat [ チュパッ(ト) ] 早い /  cocok [ チョチョッ(ク) ] 似合う 

2:子音の「l」は、舌先を上の前歯の裏側につけて発音する 

例)lupa [ ルパ ] 忘れる /  lapar [ ラパル ] お腹がすいた 

3:子音の「r」は、強い巻き舌で発音する 

例)rasa [ ラサ ] 味 /  kiri [ キリ ] 左 

4:単語の最後の音まで聞き取る・読み取ることが大切 

例)Muda  [ムダ] 若い /   Mudah  [ムダ(ー)]  優しい・簡単 

発音は日本語のローマ字読みで通じること多いため、日本語のローマ字読みができない単語や細かなポイントに注意すれば、短期間で話せるようになります。

⑤アクセントとイントネーションについて

インドネシア語では、アクセントの違いによって単語の意味や用法が変わることはありません。基本的には単語の後ろから2番目の音節にアクセントを置くときれいに発音することができます。 

イントネーションは、疑問文は文末のイントネーションを上げて発音し、それ以外では文末のイントネーションを下げて発音します。 

アクセントやイントネーションで意味が変わることもある日本語に比べると、シンプルでわかりやすいですね。 

⑥インドネシア語の語順

インドネシア語の基本語順は英語とほぼ同じ『主語+動詞+目的語』です。こちらも日本語話者にとっては、わかりやすいのではないでしょうか? 

ただし英語のような「Be動詞(is/am/are)」にあたる語はありません。また、被修飾語(名詞)のあとに修飾語(形容詞)が来ることも特徴です。 

例文と日本語訳でその違いを見てみましょう。 

例)Saya  minum  kopi. 私はコーヒーを飲みます。 → 『主語+動詞+目的語』 

Saya  kumiko. 私はくみこです。 →   Be動詞がない 

Rumah  besar. 大きな家。 → 『名詞+形容詞』 

⑦時制がない

インドネシア語には、過去・現在・未来を表す時制がありません。 

多くの日本語話者の方々は、他言語を学ぶ際に時制でつまずくこともあるのではないでしょうか? 

その点インドネシア語は難易度が低いと言えます。 

そのため、過去や未来を表す際には、「今日」「昨日」「明日」などの時制を表す言葉を加えます。 

例)Saya  makan  nasi  kemarin. 私は昨日ご飯を食べました。(過去) 

Saya akan makan nasi. 私はご飯を食べます。(未来) 

※ akan は「~する,~する予定である」の意味で未来を表す。 

⑧名詞の複数形がない

インドネシア語には単語の語形変化がなく、複数を表す際には、基本的に単語を二回繰り返します。 

例)buku(一冊の本)→ buku-buku(複数の本) 

orang(人)→ orang-orang(人々) 

日本語にはない感覚なので、とてもおもしろいですよね! 

⑨インドネシア語の敬称・呼びかけ表現

インドネシア語の敬称や呼びかけ表現を学ぶことで、丁寧な気持ちや敬意を表すことができます。 

日本語で敬語を使用するように、適切な敬称を学ぶことで相手にとって心地の良い会話を心がけましょう。 

Bapak バパッ(ク) 自分より年齢、立場が上の男性に対する呼びかけ。 
Ibu イブ 自分より年齢、立場が上の女性に対する呼びかけ。 
Mas Bung Bang マス ブン バン 「お兄さん」という意味。 運転手・店員・ウェイター・ホテルのボーイなど、20代くらいまでの若い男性への呼びかけです。 
Mbak Sus Non ウムバッ(ク) スッ(ス) ノン 「お姉さん」という意味。 若い女性に対して呼びかける場合に使います。 

➉インドネシア人は寛容でフレンドリー

インドネシアの人々は、寛容で明るく、とても親切です。 

慣れないうちは、日本語と異なるインドネシア語を話すことに抵抗があるかもしれませんが、失敗を恐れずにどんどん会話をしましょう! 

まずは、旅行や日常生活で使える以下のフレーズを覚えると、楽しく会話をすることができます! 

01 

挨拶 

Selamat Pagi スラマット パギ おはようございます 
Selamat  siang スラマット シアン こんにちは(10:00~15:00) 
Selamat  sore スラマット ソレ こんにちは(15:00~18:00) 
Selamat  malam スラマット マラム こんばんは 

02 

感謝の言葉 

Terima kasih テレマカシ ありがとう 

03 

日常で使える言葉 

Permisi プルミシ すみません(呼びかけ) 
Enak エナッ(ク) おいしい 
Bagus バグース 最高! 
Di mana kamar kecil ? ディ マナ カマル クチル トイレはどこですか? 
Ini berapa ? イニ ブラパ これはいくらですか? 

以上、インドネシア語を知るための10のことについてお話ししました! 

日本語と似ている点もあれば異なる点も多く、知れば知るほど奥深い言語であると感じます。 

日本語話者の方にとっては比較的優しいと言われるインドネシア語を、ぜひマスターして積極的に活用していきましょう!